金沢には、日本三大用水に数えられる辰巳用水や長町武家屋敷界隈を流れる大野庄用水など、
多くの用水が流れており、四季折々の風景を映し出している。
これらの用水は、藩政時代から水田の灌漑はもとより、辰巳用水のように金沢城の水不足を補うために造られたものや軍事上の堀、あるいは消火や消雪、生活用水として利用されてきた。
戦後の高度成長期の都市化の進展により悪化した用水環境は、近年になってその存在価値が見直され、「金沢市用水保全条例」のもと、辰巳用水や大野庄用水、鞍月用水などこれまでに21用水が保全指定され用水環境の再生・保全が図られている。
兼六園・本多の森周辺や尾山神社前では歴史的建物や豊かな緑と調和した辰巳用水の流れを見ることができる。長町武家屋敷界隈を流れる大野庄用水では、土塀と古くからの石積みや、屋敷内の庭園曲水への取り入れ口などが見られ、昔も今も変わらぬ用水風情を見ることができる。
また、片町・香林坊から金沢駅近くにかけては鞍月用水沿いに歩道が設けられ、せせらぎの音を聞きながら楽しく歩くことができる。
いずれのポイントもゆっくり歩いて見て回ることをお勧めしたい。 |
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